フランス世論研究所(IFOP)が7月22日に「ノーブラ」についての意識調査を発表した。その結果、回答者の20%が、乳首がトップスに透けていた場合、性的暴行の加害者に「情状酌量」が認められると考えていることがわかった。
女性の胸が「猥褻」だとする考え方はまだ当分なくなりそうにない。7月22日、IFOP「ジェンダー、セクシャリティ、性の健康」部門は、ブラジャーを着用しない、いわゆる「ノーブラ」に関する意識調査の結果を発表した(1)。
この調査では、「トップスに乳首が透けて見えている女性が性的暴行を受けた場合、加害者に情状酌量が認められる」と考えている人が20%に上ることも明らかに。3018人を対象に行ったこの調査結果について、IFOPは、フランス社会では「レイプ文化」が根深いことを証明していると強調している。
「セクハラや性的暴行」の被害に遭うリスク。
女性が「ノーブラ」の場合、性犯罪者に情状酌量の余地があると考える回答者が特に多いのは、庶民層(労働者層の28%がこの考えを共有しているのに対し、管理職層では11%)、低学歴層(高校卒業資格を取得していない人の34%)、そして宗教的モラルによる感化が顕著な層(イスラム教徒の42%、熱心なカトリック信者の28%、熱心でないカトリック信者の21%、無宗教者の13%)だという。
いっぽう、「ブラジャーを着用していない女性は、『セクハラや性的暴行』の被害に遭うリスクがあると」考える人は、調査参加者の48%に上った。調査によると、25歳以下の女性の57%が「ノーブラ」で外出すると「身体的・性的な暴行の対象になる」のが心配だと答え、同じく69%が、乳首が透けていたら恥ずかしいと感じると回答。
また、25歳以下の女性の半数以上が、胸に関することでセクハラ被害(じろじろ見られる、性的言動、侮辱)に遭ったことがあると答えた。合意なく胸をさわられたことがあると回答した人は、25歳以下の女性の4分の1を占めた。
「ノーブラ」派が4倍に。
外出制限期間中に「ノーブラ」派の数は一気に増えたが、調査結果を見るとこの傾向は今後も続きそうだ。ノーブラを実践する理由としては、フェミニズム的な主張より、快適さや健康への配慮を挙げる人のほうが多いが、25歳以下の女性の18%が外出制限解除以降、ブラジャーを着用していないと回答。外出制限前の4%に比べて、ノーブラ派は4倍に増えたことになる。
ソース
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200930-00010008-figaro-life